MHA News - 2013 Heater build in Japan

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Triple Skin / Contraflow Heater in Japan

Part 2
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with Norbert Senf and Brian Klipfel





天井の梁までの距離がギリギリ


内部が見られる最後の瞬間。 これから天板スラブが載せられる。


フィンランド製ピスラ社のドア ニューモデル Pisla 602 door.


ついにラインナップされた560mm幅のドアはガラス面のサイズが大きくてとてもよい。 まもなく複層ガラスのモデルが追加の予定だという。




天板スラブが載る。 画像左にいるのは関 忍。 彼は長野県東部・上田市で父親と壁クロスなどのインテリア業を営む職人。 
趣味が薪割りだという、薪ストーブ・薪割りの熱狂的なファン。




3分割の天板用スラブを施工



接合にはシリコンコーキングを使う


鋼板の加工作業が始まる。 近所に板金加工場があればどれほど時間が節約できたことだろうか。 
様々な職人の知恵・技を見ることができたのはボーナスだった。


1800x900xt0.8 鋼板は十分な厚みがある。 リベットとシリコンの併用で「密閉容器」を作る。 
曲げ加工した材で角部を作り、端部はシリコンで接着処理されてからモルタルで埋められる。


板金を工場加工できれば床部にも接着しろを設けることができたろうが、今回はシリコンに頼ることになった。



現場で大判でを曲げるのは困難であろうと、コーナーに来る材は180mmの帯を作り

苦労の末曲げることができた。 日本の職人たちが知恵を出し合い、鉄製の手摺にクランプで固定、角部を台座として使い器用に曲げた。 
カッターナイフで筋を入れ曲げやすくした裏ワザには恐れ入った。


これまで、「オルファ」の刃物はその名前の響きからしてスエーデン製だとばかり思い込んでいた。 
日本に来て初めて見かけた「黒刃」は北米で買えるものより切れ味も高性能に思える。 
50枚入りで$7(¥700)ほどなので、ブライアン共々買い込んだ。 
紙ふぶきも難なく作れる、すばらしい切れ味は無二である。



リベットで2枚の鋼板を接合


角用のピースを切断


オノがリベット用の孔を開ける。 注意深く間隔を均等に保つ。


煙突の接続、クリーンアウト(灰出し)、ベンチ用の土台


土曜の夕刻。 庭先でパーティの準備が進む。 銀色の軽トラの荷台にはポータブルベイクオーブンが! 
これは面白いことが起こりそうだ。




アキの友人、トロイ&サキコのカップルがパーティに参加。 彼らは近くの白馬のスキーリゾートで旅行者用のロッジとバーを経営している。 
白馬は98年の冬季オリンピックの開催地で、ジャンプやスラロームなどの競技が行われた。 
トロイはニュージーランド出身だが日本に来て20年以上経つ。


日曜日。 ブライアンは二日酔いも無く(?)早くから仕事を始める。 
彼は水曜日のフライトでアメリカに戻らなければならないので、それまでに仕上げようと必死だ。 
このあともう1週間猶予のある私と家内のリラだが、京都めぐりなどを予定しているので、早く仕上がるのはこちらにとってもうれしいことだ。



いよいよフェーシングにかかる。 赤レンガが地域で安く手に入り、これを縦使いした。 

積んでいくのに使ったのは白色のシンセットモルタル(タイル貼り付け用モルタル)でその作業性はすばらしかった。



ブライアンがオーブン用のアーチのための型紙を作る


墨を写す方法。 目検討より性格にできる。 赤い工事用シャーペンは日本でのうれしい発見の一つで、建材屋で数種類のサイズや替芯が買える。 
お土産にも最適。




今度はノーバートがレンガ切り。 この切断用のセットはアキが作ったが、初めの懐疑心は見事に裏切られた。



鋼板をコアに貼り付けていく。これが2層目としての働きをする。 対流をより多く、早く起こさせるのが狙いである。 
この対流熱は2階の寝室を温めるパネルに送られる。




Setting shiners in thinset

レンガ積みの動画


曲面の作成。 一つ一つのレンガを切ることはしたくないので、薄型のレンガを使用した。 
ベンチの背もたれになる部分なので、薄さが早く温まることに寄与するとも考えている。 
ベンチは集成木材で作られる予定。 



薄いレンガを積んでいくために、モルタルの硬化を早めてやる必要があった。 
速乾モルタルは日本では入手が困難なようなので、結果的に融雪や路面の凍結防止に使われる、塩化カルシウムを混ぜて代用することになった。 
顆粒を2x4材でたたき、粉末状にした。 混ぜる濃度を調整した結果、使いやすいものを作り出すことに成功した。 
バケツ内では固まる時間が長く、ひとたびレンガに使われると硬化が早い。 



スラッシュ(やわらかく溶いたモルタル)を詰めていく。 耐震用のボルトに注目。 
これで最終的にトップからプレートで全体をホールドする。


さらに左側には鋼板の被服が見える。 コアにシリコンで接着されている。 シリコンが全体の強度も増す。 
接着性には表面の乾燥が必要で、今回は湿ったレンガのために接着性は期待できないが、それでもガスケットとしての役目は十二分に果たしてくれることだろう。



Φ150のシングル煙突。 熱伝達に効率的。


ドアの高さの按配をみているところ



ずん切りボルトは耐震用で、延長するのにロングナットを使用。


アルミホイルはスラッシュ(モルタル)がコアに密着するのを防ぐ役目を果たす。 
コアが温度により収縮する動きを妨げないようにする。





気持ちの良い朝。 プロジェクト終わり頃に数日の雨天があったものの、概ね天気には恵まれた。


Spider damper

ニューヨークロングアイランド、 Sleepy Hollow社の煙突ダンパー。 煙突の突端に取り付けられるので、固着しにくいという利点がある。 
ブライアンがスーツケースに忍び込ませて輸入したもの。



ドアフレームの奥行きにあわせてアーチレンガはひとつひとつ加工をした。


ジャックアーチ用にサポートを仮付け。19mm飛び出すように施工して、ドアの表面と面一にする。


モルタルを混ぜる唯一の方法。


アーチの施工。 ジョイントの幅が均一になるように後で調整する。


赤レンガはこのタイプでも手に入る。 ストラップ梱包が便利。


オノがレンガ積みに挑戦。 彼はジェリーのヒーター作製ワークショップから戻ったばかり。 みやげにこのコテをくれたという。
この形のものは日本では手に入らないようだ。  
Marcus Flynnも以前、「後進国を旅するにはコテとテープが必須」というアドバイスをくれたことを思い出した。



ダンパーを開閉するためのケーブルはこの水道管をガイドに使っておこなうことにした。 ステンレスに直接ワイヤーを通すと、
最終的にはワイヤーが磨耗して切れてしまう。 煙突パイプの開口系には注意を払い、水道管のネジ部を使ってねじ込むようにした。



管の端にはもう一つのエルボが使われる


スプリッツの8個セット



天井の梁との距離が少ないのを危惧して、コアの天板も鋼板で覆うことにした。



キャップの詳細



オーブン開口のジャックアーチ。 アキが現場の端材でラインブロックを作ってくれた。 使用後はお土産として(笑)



Tアーチ用のレンガが木製サポートに沿って積まれていく。 段ボールはドアにあわせて切り込みを入れるためのガイドである。




Two wild and crazy guys from Czechoslovakia.
チェコスロバキア(?)から来たふたりのクレージーガイズ(笑)




梁までの距離がきついので、のちに断熱材としてセラミックペーパーを梁の真下に敷くことにする。


後に設置される金属製の天板は梁から25mmのクリアランスがある。 2階のホットパネルにはΦ100のアルミフレキ管が使われる予定。 管系が十分でないため、ダクテッドファンを設け、強制的に暖気を送り込む。


上記の強制ファンの使用が無いときは2階への自然対流はほとんど無いと考える。 ゆえに炊きはじめしばらくは本体天面の金属板の温度上昇に注意をはらい、温度が上がりすぎる場合は更なる断熱が必要になろう。



耐震用ボルトが延長される。 最終的には1.2mmのボンデ鋼板に、5x50の鋼材でリブを溶接したものを天板として取り付ける。 
煙突、2階へのダクト用孔、耐震ボルトなどの孔加工などはNCレーザーで行なう予定。 
ボルトの先端と天井の梁が近いので、多少天板を曲げながらの取り付けになるだろう。
天板に溶接される鋼材は補強としてこの耐震ボルトの近くで位置することになる。





曲面の詳細。 前述の速乾モルタルで積んでいく。 ファイバーグラスメッシュとシンセットモルタルで赤レンガ表面をコートすると極めて強度がでる。

2013年のワイルドエーカーズ・ミーティング・ワークショップでのオーストリアチームが作ったヒーターの仕上げに近い。 これを壊すには大ハンマーが必要である。

 sledge hammers for tear-down.


EIFS mesh ファイバーメッシュとシンセットモルタル













ブライアンの現場最終日。 完成まであと一歩。






大町市内にある、アキのお気に入りうどん居酒屋。 彼が30年近く通い続ける理由がわかった。 
経験したことのない時間を過ごした。









ブライアンを長野駅へ送り、新幹線へ乗せる。


フィニッシ間近。



燃焼室前側の空気取り入れ口








オノが煙突接続を担当する。 屋根に載る水切りは厚いゲージの板金が使われる。 積雪に耐える構造である。


天板は1.6ボンデ鋼板をCNCレーザー加工したもの。 5mmの鋼材でリブとして溶接し、剛性を高める。 



取り付けられた状態。 ヒーター本体とはシリコンで接合される。


2階のベッドルーム2部屋に設けられる放熱パネル。 軽天用スタッド(スチール材)をフレームとして流用。


6mmコルクシートを断熱、不燃材として使用。 既存壁に接着。


Φ100mmのアルミダクトが往路、復路に使われる。 自然対流を起こすには細すぎるので、インラインファン(ダクテッド・ファン)で強制送気される。



インラインファンの取り付け



2部屋に分けるゾーン・コントロール用のダンパー弁。





There will be a finish plaster coat, probably traditional Japanese plaster.
The bench will get a wooden extension to the left.


November 29, 2013:
Update from Aki.


December 2, 2013.

This page was last updated on January 9, 2014
This page was created on  August 4, 2013

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